最近、スーパーに春の山菜が出回ってきました。
山菜は滋養に富み、活動的になる春に向けて、
体の機能を高めてくれるそうです。
苦味のある山菜を春においしく感じるのは、
冬の間にたまった余計なものを排出してくれるからです。
苦味成分には、 抗酸化作用のあるポリフェノールや、
新陳代謝を促進する成分が含まれています。
栄養価抜群な春の山菜を、時期を逃さず食べたいですね。
●蕗の下処理の方法
*蕗以外は下処理無しで使用します。
山菜の調理法は天ぷら、和え物、おひたしなどが定番ですが、
春の香りたっぷりのリゾットはいかがでしょうか♪
ふきのとうやタラの芽の大人の苦味、蕗のシャキシャキ感、
うるいのぬめり、こごみの愛らしい形。
ふき以外は、カットして出来上がる直前に入れるだけ。
さっと火を通すことでグリーンの色合いや歯触りを残し、風味が飛びません。
ふきのとうの苦味が苦手な方は、
サッと茹でて、冷水にしばらく漬けると苦味が抑えられます。
そして購入する時、あまり成長していない小さなツボミ、
採れたてのものを選ぶと苦味が少ないそうです。
この時期にだけ食べられる、春の香りが沢山詰まったリゾット、
是非お試しくださいね。
●春の山菜リゾット
<材料>
バター(炒め用) …… 10g
玉ねぎ …… 1/2個
米(洗わないもの) …… 1カップ
白ワイン …… 大さじ2
ブイヨン(薄めのブイヨン) …… 約4カップ
山菜 うるい …… 1本
こごみ …… 4本
タラの芽 …… 4本
蕗 …… 100g
ふきのとう …… 2個
パルメザンチーズ(すりおろしたもの) …… 20g
バター(仕上げ用) …… 15g
飾り
粗挽きブラックペッパー …… 適量
パルメザンチーズ(ピーラーで削ったもの) …… 適量
<山菜の切り方>
うるいは縦半分に切り、1cm幅でカットします。
こごみは3cm幅でカットします。
タラの芽は縦半分にカットします。
ふきは1cm幅にカットします。
ふきのとうは縦半分にカットします。
*ふきのとうはカットすると黒ずんできますので、
調理する直前にカットします。
<リゾットの作り方>
1.鍋にバターを熱し、8㎜角に切った玉ねぎを炒めます。
2.玉ねぎがしんなりしたら、米を加えてさらに炒めます。
3.米が熱くなったら白ワインをふりかけ、アルコール分を飛ばします。
4.温めたチキンブイヨンを材料が浸るくらいまで注ぎ、15~18分煮込みます。
途中で水分が減ったらチキンブイヨンを足します。
水分は常にひたひたの量を保ちます。
5.④が仕上がる3分前に、春の山菜を加えて火を通します。
6.お米がアルデンテの手前になれば、塩・胡椒・パルメザンチーズ、バターを加え、鍋をゆすりながら混ぜて乳化させます。
7.お皿にリゾットを盛り、パルメザンチーズを削ったものをのせ、粗挽きブラックペッパーを振ります。
<ポイント>
●米は洗わずに使用します。
洗うと生の米が水分をたくさん吸収してしまうので粘りの原因となり、米粒がもろくなるので炒めたときに割れやすくなるからです。
●チキンブイヨンは熱々のものを使用します。
冷たいブイヨンを注ぐと、注ぐたびに温度が下がり、煮上がりの目安が分からなくなり、煮あがるまで時間がかかってしまいます。
そして、米粒全体がふやけたようになって表面に粘りが出てしまいます。
●チキンブイヨンの量は常にひたひたの状態を保ちます。
一気に注いでしまうと米粒が大量のブイヨンの中で対流して、米粒がぶつかりあって割れやすくなります。
●乳化とは、へらで空気を入れるようにしてよく混ぜているとだんだんつやがでてきて、流動性がなくなり、リゾット全体がつながってきた状態です。
●温めたお皿にリゾットを盛ると冷めにくいです。
●リゾットの固さはお皿の底をトントンと叩いて、すっとなめらかに広がるくらいの固さがベストです。
フードコーディネーター
結城寿美江
日々センスを磨くために...sumie