仕事柄、生活サイクルが不規則になりがちなのですが、
そんな私のお肌をいつも元気に保ってくれる、
手づくりのアンチエイジングクリームをご紹介します。

精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花や葉っぱ、茎や根や種、また果皮、樹皮、樹脂などから抽出された純度100%の天然素材。

その香りによってストレスを解消したり、気持ちを落ち着かせたりするリラックス効果などがよく知られていますが、
セレクトする精油によってはお肌にうれしい成分がじんわりと浸透し、自分の肌専用のアンチエイジングクリームになります。


オールシーズンOK! 究極の手づくりアンチエイジングクリーム



直接お肌につけるものを、自分で厳選・セレクトすることで
得られる安心感は格別です。

今回は、年齢肌のために選んだ6種の精油とハーブを使った、
簡単で効果が期待できる、とっておきレシピです。

※妊産婦の方、アレルギーや疾患のある方は、医師の処方に従って下さい。



【準備するもの】
・ガラスなどの耐熱容器 大小1つずつ
・遮光瓶 2つ
・木べら
・ハンドミキサー
・お湯
・氷
※使う道具や保存用の遮光瓶は、煮沸消毒かアルコール消毒をしておきましょう。

【材料(遮光瓶 2個分)】
・ベース
  シアバター 40g
  キャリアオイル(今回はホホバオイル)20g
・精油(ロッパー付きボトルの1滴は0.05ccで計算)
  シダーウッド 1滴
  パルマローザ 1滴
  フランキンセンス 2滴
  ローズマリー(シネオール)1滴
  サンダルウッド 2滴
  ラベンダー 1滴
※ローズマリーは、同一品種でも生育環境の違いなどから成分比率が著しく異なるタイプがあります。必ず指定のタイプのものをお使いください。
※妊産婦の方は、避けたほうがよい精油が含まれています。

・トッピング(適量、お好みでまぜてください)
  ジャスミン、ローズバッツ、ローズペタル、ヒース、ラベンダー

オールシーズンOK! 究極の手づくりアンチエイジングクリーム





【作り方】
1.ガラスなどの耐熱容器にシアバターとホホバオイルを入れます。
2.木べらでゆっくりゆっくり掻き混ぜながら湯煎します。
3.湯煎して溶かしたベースを氷水で冷やしながらハンドミキサーで泡立てます。
4.粗熱がとれ、少し固まり始めたら精油を加え、さらに混ぜます。
(今回は精油と一緒に、あらかじめ乳鉢で細かくしたハーブを加えています)
5. 遮光瓶に流し込み、お好みでジャスミンやローズなどをトッピングして冷蔵庫で固まるまで保存します。


※精油(エッセンシャルオイル)は、薄めたりまぜものをしたりしていない「天然の精油」であることが大事です。購入する際は、品質が保証された専門店で買うのをおすすめします。また、天然成分ではありますが、成分を凝縮しているため、原液を直接、肌につけると刺激が強すぎます。必ずベースで薄めて、精油が1%以下になるようにしてください。
精油は天然成分なのでアレルギーが起こりにくいと言われていますが、皮膚刺激を受ける場合があります。皮膚につける前にパッチテストを行ってください。
【パッチテストのしかた】
腕の内側などに試したい精油1滴を、スプーン1杯程度の水で薄めて塗布します。(他の材料は、薄めずそのまま塗布します)。かぶれなどの反応が出ないかどうかを確かめます。





ベースのシアバターは、アフリカのシアの木の実から取れる植物性油脂です。

保湿成分に優れ、リップクリームやハンドクリーム、また、日焼け止めや爪のケアにも使われています。
また、薬用としては、火傷や傷の治療、血行促進による筋肉疲労にも効果があります。

「魔法のオイル」と呼ばれるホホバオイルは、実は人体の皮膚に含まれるものと同じワックスエステルが多量に含まれている液体ワックス。
人工心臓の潤滑油としても利用されるほど肌なじみが良く、紫外線や乾燥等の外的刺激から肌を守り、同時に補修も行います。

ベースだけでもこれだけの効果があるのですが、
精油を加えることでさらに効果を高めていきます。





【シダーウッド】
身体を温めるだけでなく、機能回復、強壮、鎮静、高揚と行った作用のあるオイルで、バランスを取るオイルです。

【パルマローザ】
冷却と強壮の作用があり、症状を癒して組織を再生する効果があります。肌のバランスを整える作用があり、オイリースキンには皮脂の分泌を抑え、ドライスキンには潤いを与えます。傷あとやニキビや肌の炎症にも効果があり細胞組織の再生を活性化し、シワを防ぎ、疲れた肌や老化した肌を回復させます。

【フランキンセンス】
肌の回復作用があり、炎症を鎮め、肌を引き締め、老化した肌やシワをトリートメントする効果があるため、若返りのオイルとして古代エジプトの時代から使われてきました。

【ローズマリー】
主に循環器系に作用し、手足の冷えにも効果的で、血管の浄化、血液循環を助けます。また偏頭痛や月経痛を和らげたりと解毒効果の高いオイルなので、リンパ線や腹部のマッサージにも効果的です。


【サンダルウッド】
ジャスミン同様リラックスと強壮回復作用があり、ジャスミンオイルととても相性がよく、この二つが合わさるとその効果は増幅します。皮膚を軟化させ、炎症を抑える作用があり、ドライスキン、かゆみや炎症のある肌を整えます。オイリースキンには収れん作用があり、クリームや湿布として使います。

【ラベンダー】
「香りの中和剤」として選びました。ラベンダーを配合することで、ラベンダーの持つバランス作用により、上記の精油たちがちょうど上手い具合に融合するのを助けます。

※精油によっては成分が強すぎるため、妊娠中や持病のある方は使用を避けたほうがよいものがあります。以下に注意の必要な精油をまとめました。
シダーウッド 敏感肌、妊娠中、アレルギー
ローズマリー  高血圧、妊娠中、かんしゃく、てんかん
サンダルウッド 敏感肌
ラベンダー  低血圧、かんしゃく、てんかん







オールシーズンOK! 究極の手づくりアンチエイジングクリーム





常温に戻して使用すると、ホイップクリームのような
ふんわり軽い使い心地で、
手のひらのぬくもりでじんわりと溶け出します。
お肌が柔らかくなるのが実感できますよ。

ほんのちょっとの手間で、お肌にもお財布にもやさしく、
普段にたっぷり使えるのもうれしいポイントです。

※お作りいただいたクリームは出来るだけ早めに、長くても1ケ月以内には使い切ってください。冷暗所で保管することをおすすめします。





フォトスタイリング&撮影 M&M 堀野まり
Mari's Creative Work

文 M&M 佐藤麻理
おいしく たのしく おきらく ごくらく

※5月8日に加筆修正しました