私自身、フォトスタイリングを通し、
いろいろな方にお会いすることで
本当にたくさんのことに気づかせてもらっていると改めて感じます。

その中でも、特に強く感じるのは
人が好きな色に出会ったときの、心の和み具合です。

6、7年前、今はもう行っていない完全プライベートでレッスンをしていたときの話です。

基本的に、事前リサーチをして、
その方の好みに合わせてレッスン内容を構成していました。
なので、使う小物も好きな色、好きなテイストでレッスン全体が進んでいきます。

地元・湘南からU・Aさんがいらっしゃったときのこと。
彼女は普段は薬の認可にかかわる仕事をしているキャリアウーマン。
その上、２人の子どもを育てるママでもあります。

仕事が非常に責任ある内容のため、
ふだんはとても緊張感を強いられるのだそう。

そんな彼女ですが、私自身の事前コンサルでは
彼女のベースに持っているテイストは「ホワイトエレガンス」
そしてキーカラーは「パウダーピンク」。

フィーシャピンクのような強いピンクではなく、
ほんわか優しいピンクが、彼女の基本。



お会いしてみて、事前リサーチ以上にその傾向が強いことがわかり、
レッスンも即興でピンクをたくさん織り交ぜていきました。

カメラのファインダーをのぞきながら
出来上がっていく彼女の好みに合わせたイメージの世界に
すっかり心がほぐれていってくれたよう……

終わるころにはすっかり表情も柔和になり、
よりいっそう優しい雰囲気が醸し出されていました。

フォトスタイリングを通し、そんな体験を何度もすると、
本当に人にとって「好きな色」「好きなイメージ」に囲まれた暮らしをすることが
どんなに大切か改めて思い知らされるような気がします。

目に見えるもの、身のまわりの環境、
すべて意味があり、大事なこと・・・
しっかり見つめて毎日を送りたいです。