——フォトスタイリングを始めたのは?
「押し花の作品の額をきれいに撮りたい」と思ったのがきっかけです。
素敵な方のブログを見ると、
みんなフォトスタイリングに通っているぞ!と気づいて
2年前にフォトスタイリングを始めました。
それまでは、プレストブーケは花嫁さんが喜んでくれればいいものだし、
自分のアート作品は自分が素敵と思えれば満足だったんです。
でも、窪田先生が「伝わる写真」ということを何度も教えてくださって。
ひとりよがりでなく、
自分はこのスタイリングから何を伝えたいのか?
どのように役に立ちたいのか?
それが一枚の写真に詰まっているべきなんだ、とわかったんですね。

「花とカリグラフィーという身の回りにある小さな美しさにフォーカスし、
それをいろいろに楽しむことにより、
日常生活に小さな喜びと癒しが生まれ、心が豊かになる」
そのことを人に伝えてこそ初めて、自分の使命が果たせるのだということ。
「神様が賜物として与えてくれたものを誰かのために活かす」
ということを、強く意識するようになりました。
花と文字という、好きで好きでしょうがないことに出会えて、
一生の使命だと思うことがあるだけで幸せ。
それが、神様が与えてくださったものなのかな、
という気がだんだんしてきたんです。
自分のものづくりの焦点を再確認できたと思っています。

——押し花やカリグラフィーはいつごろ始められたのですか?
お隣に生け花の先生が住んでいらしたので生け花を習い始め、
お稽古事として、フラワーアレンジメントとカリグラフィーを約10年、
会社勤めをしながら学んでいました。
カリグラフィーの作品づくりは、文字で紙面を埋めるのが意外にたいへん。
「花が好きだから、作品に貼ってみよう」と思いつき、
東急ハンズで、チンしてできる押し花キットを購入し、作ってみたのが
押し花を始めたきっかけです。

野に咲いているような草花はわりと簡単に押し花にできるのですが、
お花屋さんにあるような園芸品種は、押し花にするのが難しいんです。
そこで、「押し花も習ってみよう」と始めてみたら
お花によって難易度が違うことがわかり、
いちばん難しいカサブランカまでできるようにプロコースに進みました。
——ブライダルブーケの押し花のお仕事を始められたのは?
アパレルメーカーの管理部門で働きながら
当時の「フローリーネット」(現:クリスチャン・トルチュ)の
ブライダルコースのディプロマをとり、
ウエディングの装花のアシスタントを2年つとめて、
いつかは花の仕事で独立したいという夢を持っていました。
結婚して子どもも生まれたので、
娘が小学校に入学するころには独立しようと目標を決め、
10年ほど前に、いまの仕事を始めました。
ウエディングの花の仕事は、競争相手が多い業界です。
押し花のブーケを提案しているところは少なかったので
営業をしてみたら、「レストランひらまつ」や「東急ハンズ」が
すぐに仕事の声をかけてくれました。

ありがたいことに、そのうち自分一人では作品づくりが間に合わなくなり、
一緒に押し花をつくってくれる仲間をふやそうと、
デザイナー養成の教室を始めました。
現在、登録しているプレストフラワーのデザイナーさんは30人で、
いちばん長い方で10年のお付き合いになります。
挙式後にブーケをお預かりして、自宅に持ち帰って作品にしていくので
みなさん、ご自宅仕事なんですね。
女性はどうしても、子育てや家族の状況によって
目いっぱい仕事ができるときと、
自分の時間を削らなければならないときとがあると思うんですが、
それでも続けられる仕事になるといいな~と。
細く長く、助け合っていけたら……と考えています。
——1週間のスケジュールはどんな感じですか?
月曜日から水曜日がレッスンで、木曜日と金曜日は営業や納品など。
土日はブライダルの仕事といった感じでしょうか。
レッスンは、プレストブーケのデザイナー養成コースと
カリグラフィーのコース、
最近、プレストフラワーの入門コースを始めました。
フォトスタイリングに出会って、
「花とカリグラフィーから得られる幸せをお伝えする」という
自分の使命を意識するようになったので、
押し花を楽しみとして生活に生かす入門コースをつくりました。

レッスンに通ってくださる生徒さんに楽しんでいただき、
押し花とカリグラフィーの作品づくりのヒントにもなるように、
エントランスは、月1回くらいのペースでディスプレイを変更します。
今月は「野のブルー」がテーマ。

生徒さんたちは、いらっしゃるときはレッスンのことで頭がいっぱいのようで
一直線にレッスンルームに向かわれます。
レッスンが終わってから、ようやくエントランスのディスプレイをゆっくりご覧になって、感想をおっしゃってくださることが多いですね。
輪湖もなみさんのブログ 「美的な押し花・カリグラフィー・花生活」
http://ameblo.jp/monami-k/
(つづく)
撮影 坂本道浩
取材・文 藤岡信代
「押し花の作品の額をきれいに撮りたい」と思ったのがきっかけです。
素敵な方のブログを見ると、
みんなフォトスタイリングに通っているぞ!と気づいて
2年前にフォトスタイリングを始めました。
それまでは、プレストブーケは花嫁さんが喜んでくれればいいものだし、
自分のアート作品は自分が素敵と思えれば満足だったんです。
でも、窪田先生が「伝わる写真」ということを何度も教えてくださって。
ひとりよがりでなく、
自分はこのスタイリングから何を伝えたいのか?
どのように役に立ちたいのか?
それが一枚の写真に詰まっているべきなんだ、とわかったんですね。

「花とカリグラフィーという身の回りにある小さな美しさにフォーカスし、
それをいろいろに楽しむことにより、
日常生活に小さな喜びと癒しが生まれ、心が豊かになる」
そのことを人に伝えてこそ初めて、自分の使命が果たせるのだということ。
「神様が賜物として与えてくれたものを誰かのために活かす」
ということを、強く意識するようになりました。
花と文字という、好きで好きでしょうがないことに出会えて、
一生の使命だと思うことがあるだけで幸せ。
それが、神様が与えてくださったものなのかな、
という気がだんだんしてきたんです。
自分のものづくりの焦点を再確認できたと思っています。

——押し花やカリグラフィーはいつごろ始められたのですか?
お隣に生け花の先生が住んでいらしたので生け花を習い始め、
お稽古事として、フラワーアレンジメントとカリグラフィーを約10年、
会社勤めをしながら学んでいました。
カリグラフィーの作品づくりは、文字で紙面を埋めるのが意外にたいへん。
「花が好きだから、作品に貼ってみよう」と思いつき、
東急ハンズで、チンしてできる押し花キットを購入し、作ってみたのが
押し花を始めたきっかけです。

最初の作品は、黄花コスモスの押し花で
カリグラフィーの文字を飾るデザイン。
いまでもキッチンの壁に飾っています。
野に咲いているような草花はわりと簡単に押し花にできるのですが、
お花屋さんにあるような園芸品種は、押し花にするのが難しいんです。
そこで、「押し花も習ってみよう」と始めてみたら
お花によって難易度が違うことがわかり、
いちばん難しいカサブランカまでできるようにプロコースに進みました。
——ブライダルブーケの押し花のお仕事を始められたのは?
アパレルメーカーの管理部門で働きながら
当時の「フローリーネット」(現:クリスチャン・トルチュ)の
ブライダルコースのディプロマをとり、
ウエディングの装花のアシスタントを2年つとめて、
いつかは花の仕事で独立したいという夢を持っていました。
結婚して子どもも生まれたので、
娘が小学校に入学するころには独立しようと目標を決め、
10年ほど前に、いまの仕事を始めました。
ウエディングの花の仕事は、競争相手が多い業界です。
押し花のブーケを提案しているところは少なかったので
営業をしてみたら、「レストランひらまつ」や「東急ハンズ」が
すぐに仕事の声をかけてくれました。

ありがたいことに、そのうち自分一人では作品づくりが間に合わなくなり、
一緒に押し花をつくってくれる仲間をふやそうと、
デザイナー養成の教室を始めました。
現在、登録しているプレストフラワーのデザイナーさんは30人で、
いちばん長い方で10年のお付き合いになります。
挙式後にブーケをお預かりして、自宅に持ち帰って作品にしていくので
みなさん、ご自宅仕事なんですね。
女性はどうしても、子育てや家族の状況によって
目いっぱい仕事ができるときと、
自分の時間を削らなければならないときとがあると思うんですが、
それでも続けられる仕事になるといいな~と。
細く長く、助け合っていけたら……と考えています。
——1週間のスケジュールはどんな感じですか?
月曜日から水曜日がレッスンで、木曜日と金曜日は営業や納品など。
土日はブライダルの仕事といった感じでしょうか。
レッスンは、プレストブーケのデザイナー養成コースと
カリグラフィーのコース、
最近、プレストフラワーの入門コースを始めました。
フォトスタイリングに出会って、
「花とカリグラフィーから得られる幸せをお伝えする」という
自分の使命を意識するようになったので、
押し花を楽しみとして生活に生かす入門コースをつくりました。

レッスンルーム。奥は輪湖さんのワークスペース。
レッスンに通ってくださる生徒さんに楽しんでいただき、
押し花とカリグラフィーの作品づくりのヒントにもなるように、
エントランスは、月1回くらいのペースでディスプレイを変更します。
今月は「野のブルー」がテーマ。

ブルーの花の押し花、カリグラフィー、生花、オースティンプレスの活版印刷のカード、
アスティエ・ド・ヴィラットの皿がバランスよく飾られて。
生徒さんたちは、いらっしゃるときはレッスンのことで頭がいっぱいのようで
一直線にレッスンルームに向かわれます。
レッスンが終わってから、ようやくエントランスのディスプレイをゆっくりご覧になって、感想をおっしゃってくださることが多いですね。
輪湖もなみさんのブログ 「美的な押し花・カリグラフィー・花生活」
http://ameblo.jp/monami-k/
(つづく)
撮影 坂本道浩
取材・文 藤岡信代