長崎市の花は、「あじさい」。
それにちなんで
長崎で親しまれているのが「アジサイ揚げ」です 

長崎卓袱(しっぽく)料理「アジサイ揚げ」を楽しみませんか?

エビのすり身をお団子に丸め、
サイコロ状に小さく切った食パンを衣にして揚げたものです。
その姿はあじさいのよう~

この料理は、長崎の郷土料理「卓袱(しっぽく)料理」の一品で
別名「長崎ハトシ」
ハトシ⇒広東語「ハートーシー」
「ハー・蝦」はエビを意味する言葉、
「ターシー・多士」は英語のトーストの音訳です。

100年あまり前には広州でも作られていた
古い料理の一つともいわれます。
一般的なハトシはパンの間にエビのすり身をはさんで揚げたものです。





「卓袱(しっぽく)料理」について





卓袱(しっぽく)は朱塗りの丸い卓(テーブル)のことで
しっぽく料理とは卓上の料理そのものを指します。


1570年に初めてポルトガル船が入港して以来、
長い歴史の中で中国やポルトガルなどから影響を受けて
長崎風にアレンジされた料理です。

中国寺・長崎崇福寺

中国寺・長崎崇福寺






和食・中華・洋食(主に出島商館を構えた阿蘭陀料理)の要素が
互いに交じり合っていることから
和華蘭(わからん)料理とも評されます。

長崎卓袱(しっぽく)料理「アジサイ揚げ」を楽しみませんか?

長崎出島商館での阿蘭陀料理会食
出島便箋・蘭館絵巻「宴会図」より





長崎卓袱(しっぽく)料理「アジサイ揚げ」を楽しみませんか?

朱の丸いテーブルに準備された長崎卓袱(しっぽく)料理









アジサイ揚げの作り方






【材料(10個分)】
●エビ         130g
●はんぺん       小1枚
●酒          小さじ1/2
●塩          少々
●砂糖         小さじ1/2
●しょうが汁      少々
●卵白         1個分
●サンドイッチ用食パン 6枚


長崎卓袱(しっぽく)料理「アジサイ揚げ」を楽しみませんか?


【作り方】
1 エビとはんぺん、調味料をあわせたものをすりあわせ
  小さめのお団子に丸めます。
 
2 食パンを形よくサイコロ状に切っていきます。
  サンドイッチ用の食パンの厚みがおすすめです。

3 エビ団子に卵白をつけ、
  2の食パンを衣としてつけます。

4 160℃の油で型くずれに気をつけながら揚げます。




エビ団子の変わりに、エビのクリームコロッケを使う家庭も
増えてきました。
お団子はお好みで、揚げものの衣として
サイコロ状にカットした食パンを使ってみませんか?

「紫陽花」の季節、各ご家庭オリジナルの「アジサイ揚げ」を
お楽しみいただけると思います。


阿蘭陀料理会食が行われていた長崎出島カピタン部屋

阿蘭陀料理会食が行われていた長崎出島カピタン部屋





フォトスタイリング&撮影
フォトスタイリスト廣高 都志子
私のNagasaki suteki photo