「ミツバチ」を、よ~く見たことはありますか?
養蜂もしているわが家では、昨年、スズメバチの襲来や、イノシシ、
その他の事情から、たくさんの巣箱を失ってしまいました。

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そこで、ミツバチの数を増やすために、
今年も女王蜂をオーストラリアから輸入しました。
元気な女王蜂にきてもらった方が、ミツバチの数が早く増えるんです。

女王蜂はマッチ箱のような小さな箱に入れられて、
たった5~6匹の護衛ミツバチと一緒に空輸されて来ます。

到着すると検閲を済ませ、休む間もなくどんどん数を増やしていきます。
女王蜂には休むことが許されないのです。

マッチ箱サイズからこんなに大きな箱のサイズまで増えるのに、
さほどの時間はかかりません。
そして、ここまでくればもう持ち帰ることが出来ます。

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いま、この1つの箱の中には1万匹以上のミツバチがうごめいています。

いま、この1つの箱の中には1万匹以上のミツバチがうごめいています。




残念ながら、ここではまだ女王蜂を確認することが出来ませんが、
ここからトラックに揺られながら農園の環境の良い場所に運びます。

最後の旅を終えて農園に到着! 早速、中を開けて女王蜂を確認してみます。

最後の旅を終えて農園に到着!
早速、中を開けて女王蜂を確認してみます。



静かに驚かせないように 燻煙器の煙で大人しくなってもらいましょう。

静かに驚かせないように 燻煙器の煙で大人しくなってもらいましょう。






箱の中はこんな風になっていて
何枚かの板状のものに、六角形の穴を作り、
その中に幼虫・花粉・蜂蜜が詰まっているんです
すごく増えています! 女王蜂が元気な証拠です。

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そ~っと 一枚ずつ取り出し、新しい巣箱に移していきますが
動かされたことに驚いたり、怒ったりしているミツバチが
撮影中の私の顔を攻撃しています。
今年のミツバチはちょっと気が荒いようです。
実は、個々の巣箱は生まれた時期や条件によって
ミツバチの性格に違いがあるんですよ~。


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女王蜂がいました! 
真ん中の、ひときわ大きな体と目の持ち主が女王蜂です。

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女王蜂以外のミツバチも全てメスです!
どの世界もメスは働きものですね。
オスですか?
オスは必要なときにしか生まれません!と言うか、作らないのです。
そしてここでは既に、役割分担が決まっていて
蜜を採って来る者、卵を管理する者、蜂蜜の濃度を保つ者、
掃除係まで、細かな分業が暗黙の中で決まり、
文句を言わずひたすら働きます。

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この作業の最中も
箱から飛び出したミツバチが辺りをブンブンと飛び回っていて、
置かれた環境を把握するまでの少しの間は
箱の中と外で「私は何処へ行けば良いの?」と混乱しているみたいです。

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行き場を見失った者同士 あっちこっちに固まって、
飛ぶことも出来ない様子。

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こうしてすべての巣箱の設置が完了しました。
新しい環境は気に入ってくれるでしょうか。

 

まだまだ外に出たままになっているミツバチ達も
30分もすれば決まった所にちゃんと帰っていきます。

しかも、決して隣の巣箱に迷い込んだりはしないんです。
自分の女王蜂の匂いがあるようで、それで判断しているようです。
凄いですね。


半日後には、さっそく辺りを探検し、蜜を採りに飛び出しています。
今は、園の周りにたくさんある桜の蜜を採ってきてるのでしょう。

こんな小さなミツバチ達が必死に飛んで行き、集めた蜂蜜を、
人間が横から頂くなんて
ちょっと、申し訳ない気がしますが、
そこは頑張ってもらって、ミツバチのおすそ分けを頂きたいですね。

4月からは花々が多く咲きますので、
蜂蜜も採り切れないほどの量になります。
巣箱にある程度の蜂蜜が溜まったら、
いったん蜜を採りに行かなくなるんですが、
そこを人間か採取してしまうので
「あ~!蜜が無い!!」と慌てて、ミツバチ達がまた採りに行くんです。
この繰り返しで、養蜂家は蜜を採ります。

ミツバチって健気でしょう?
人間って身勝手でしょう?(笑)

何日かしたら黄色く透き通った美味しい蜜が溢れだします。
また、何かでご紹介できればと思っています。



撮影・文: 粂田 佳子
フラワー&フォトスタイリスト
フラワーperle 主宰
マダムケイティーの笑顔になる暮らし