イースターを手作りで楽しむシリーズ、
今日は、アルザス地方のお菓子・アニョパスカルのご紹介です。

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アルザス地方に春の訪れを告げるお菓子の代表が「アニョパスカル」。
復活祭を祝って焼く、羊型のお菓子のことです。
フランス語ではアニョは「羊」、パスカル「復活祭」という意味です。

アニョパスカルはとっても素朴で
ふんわりしたビスキュイ生地のお菓子です。
羊の首にリボンで飾りつけすると、
パーティやお友達のプレゼントになります。

ユダヤ教にとって羊はとっても重要なもので、
「過ぎ越しの祭」の際に
生け贄の子羊を食べていた習慣に由来すると言われています。

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フランスのアルザス地方は、お菓子好きには魅力的な町。
パリのように洗練されたお菓子ではなく、
伝統に守られた素朴なお菓子がたくさんあることで、とても有名です。

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フランスでは復活祭の時期になると
可愛くラッピングされたお菓子がたくさん並びますが、
アルザス地方は、どのお店もアニョパスカルが並びます。
お店によって形や大きさも違います。

シンプルに粉砂糖がかかったものや、チョコレートを使ったものなどさまざま。
フランスの素敵なリボンでデコレーションされたものが
ショーウィンドゥに並んでいると、目を引きます。

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このアニョパスカルの型は、
アルザス地方の北部に中世から続く陶器の町「スフレンハイム村」で
作られています。

スフレンハイムはクグロフ型でも有名です。 アルザス地方では、色とりどりのクグロフ型もあります。

スフレンハイムはクグロフ型でも有名です。
アルザス地方では、色とりどりのクグロフ型もあります。



 

厚手の陶器で出来た型は、羊の頭から尻尾まで縦二つに分かれています。
金具で留めて使うのです。

手に取るとぼってりとした感じが何とも素朴な陶器です。
不思議な形をしていますが、
焼き上がった羊は、とっても可愛い表情をしています。

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珍しいアニョパスカルを見かけたら、アルザスの春を感じて下さい。

 

文: 永井佐幸(お菓子・クラフト)
ラッピングコーディネイターDOLCEPAPAからの贈り物

国内撮影: 辻本真奈美
いこママの 写真・フォトスタイリング・パン日記

フランス撮影: 永井友人