
寒い冬に植えた球根が芽を出し花を咲かせる。
当たり前のようですが、
春に揃って咲くまでには、冬にちょっとした事件も起こっています。
大雨が降ったり、
大雪が降ったり、
低温が続いたり、
暖冬だったり。
気象状況だけでなく、
その他なんらかの理由で
芽を出せない春もあります。
実は、庭にモグラが出没しました。
冬の間、地下で活動していたようです。
モグラのトンネルがあちらこちらにあり、
かなり活発に動き回っていた形跡がありました。
モグラは球根を食べてしまうわけではなく、
土の中を進む時に、鋭いつめで球根に傷を付けてしまいます。
またトンネルを掘る際には、
球根が掘り起こされて、地上に出てしまったり、
土の中で向きが変わったりします。

モグラのトンネルを発見すると
土の中のことが心配になり
気が気ではありません。
実際に、土が盛り上がり
深く掘って埋めたはずの球根が
ぽこっと地上に
出ていることがしばしば。
これはなんとかしなくてはと、
対策方法を調べているときに、
ふとターシャ・デューダの言葉を思い出しました。
ターシャは、
「ガーデニングこそ、忍耐よ。
どんなにかわいい花を植えても、モグラが掘り返すかもしれないし、
シマリスが球根をたべちゃうかもしれない。
それでも、そんなものよと、達観していないとね」
そうです、
小さな庭にも小さな世界があって、
こちらの思い通りにならないこともあるのです。
これが大事な農作物の畑などでしたら話は別になりますが、
家庭菜園や庭の花壇だとしたら、
ターシャのようにおおらかな気持ちを持つことも、大切なのだと思いました。
モグラだって、
「ここに球根植えないでよ」と思っているかもしれません。

このような冬を過ごしてきましたが、
今年の春も、なんとかたくさんの花が咲きました。
今はもう盛りを過ぎ、
次の季節へ移り変わりのときです。
すいせん、
チューリップ、スノードロップ、
ムスカリなど球根植物は、
春一番に咲き始めて長く楽しませてくれました。

春の庭から、
初夏へと庭の方も衣替え。
夏に向けて準備をしなければなりません。

その前に、まだまだきれいに
咲いている花を集めて、
リースを作りました。
使った花は、
パンジー、
ムスカリ、
勿忘草、
スノーボール、
アップルミント、
小さな花でもたくさん集まると華やかになります。

土台にはオアシスリングを使いました。
プラスティックのリングに吸水性スポンジが付いたもので、
お水をたっぷり吸わせてお花を挿していきます。

テーブルの上に置くリースでしたら、
とても便利に使えます。

茎が細く柔らかいですので、
オアシスに挿しづらいですが、
短くカットして、注意して挿していきます。
テーブルの上に飾ります。
一日に一回、花をかき分け、オアシス部分に水を補給すると
花を傷めず長持ちさせることができます。
春の庭、名残の花を楽しんでみてはいかがでしょう。

フラワー&フォトスタイリスト
海野美規
So Slow Sweet Time の作り方
Petit Salon Milou