お盆休みも終わり、そろそろゆく夏を惜しむ頃になりました。
お盆にはさまざまな伝統行事があり、
あらためて、日本の美を感じた方も多いかもしれません。

今日、ご紹介するのは、日本の伝統をいまの形にデザインした
心魅かれる茶筒です。

20140818_1

フォトスタイリング協会には
クリエイティブクラスというトップメンバーが集うクラスがあるのですが
(講座の様子はコチラ
その実践撮影でスタイリングに使われたもの。

なつかしいような、でもとても新鮮に映る絵柄は、
星燈社の茶筒です。
http://seitousha.ocnk.net/

いままで見たことがないけれど、生活に普通になじむ
「あたらしくて普通の和柄」を、日本の伝統色で———

そんな思いでつくられているパターンは、
どれも日本の文化や自然に根差していて、
つけられたネーミングもまた、素敵です。

『散歩道』

『散歩道』



左『やまぼうし』、右『日照りこ』

左『やまぼうし』、右『日照りこ』





平たい形をしたこちらの茶筒は、
漆器産地福島県会津の漆器製造元三義漆器店とJ-PERIODの
コラボレートから生まれた「立鼓形茶筒」です。


20140818_ 4



「立鼓形(りゅうごがた)」というのは、
太鼓が立ったような形状を言います。
スタッキングできるように工夫されていて、重ねることができます。

日本の伝統色から、「紫(むらさき)」「淡青(うすあお)」
「縹(はなだ)」「朽葉(くちは)」「白(しろ)」「蘇芳(すおう)」の
6色があり、色を重ねることで、
また違った美しさを楽しめるように考えられています。
それは、平安時代に生まれた、
着物の表地の色と裏地の色を重ねて楽しむ、
重ね色目とも呼ばれる文化からの提案なのだそう。
http://www.bals-online.net/fs/bals/2101040003803

日本の伝統の柄、色、形。
いまの暮らしになじむデザインから、美を再発見しました。


スタイリング: 窪田千紘
撮影: 南都礼子
文: 藤岡信代