日々の暮らしを楽しく、すぐに役立つヘルスケア実践術をベースに
ハーブ&アロマを取り入れた豊かな暮らしを提案している
Herb専科 葉月のTeiko Nozaki です。
間もなく迎える新しい年のための準備もいよいよ大詰め。
年の瀬の締めくくりに、
東洋&西洋のハーブと、地元の白ワインを使って
芳醇な香りの現代風お屠蘇(とそ)を作ることにしました。
今回はそのご紹介をいたします。
元日の朝、出来立てのお屠蘇が入っているボトルに
若返りのハーブと称されるローズマリー[1]を差し込めば
フレッシュな香りがふわ~っと広がり、
年の始まりを清々しい気持ちで迎えられること間違いなし!
新年をハーブで彩る暮らしの提案です^^
さて、お屠蘇(とそ)とは、元日の朝家族そろっていただく薬草酒の一つで、
邪気を払い、健康長寿や無病息災の願いが込められています。
平安時代、宮中で行われていたものが一般庶民に広まった年始儀式[2]で、
屠蘇散(白朮、山椒、桔梗、肉桂、防風、陳皮などの生薬を配合したもの)を
お酒やみりんに一晩浸したものをいただきます。
山形市内にある老舗の漢方薬局 萬屋薬局
http://www.e-classa.net/yorozuya/
中村妙子さんの話では、
屠蘇散には、気血水を整えたり健胃などの働きがあるそう。
こんな風に体に良いとは言われているものの、
生薬独特の風味があり、正直ちょっと苦手。
そこで数種類の身近な東洋と西洋のハーブをブレンドし、
香りよく美味しくいただけるお屠蘇を考えてみました^^
【材料】
ハーブ屠蘇散(とそさん)の材料
・ドライジンジャー 小さじ1
・ピンクペッパー&ホワイトペッパー合わせて 小さじ1
・シナモンスティック 1本
・ローズマリー 小さじ1
・紅花 小さじ1
・クコの実 適量
・クローブ 小さじ1/2
・スターアニス 1個
・フレッシュレモンピール 小さじ1
(*皮の白い部分は苦味が出るので取り除いてください)
お好みの白ワイン 180ml(1合)
ガーゼもしくはお茶袋
清潔なガラス製密閉瓶
【作り方】
1.シナモンスティックは、軽く叩いて割っておく。
2.クコの実以外のハーブ屠蘇散の材料を全て合わせ、ガーゼで包み、
清潔なガラス製密閉瓶に入れ、お好みの白ワインを注ぎ、
一昼夜寝かせる。
お屠蘇は、12月31日の大晦日に仕込み、元旦の朝いただきます。
このハーブ屠蘇散でこだわったのは、ハーブのもつ特性はもちろんのこと、
「香り」と「風味」と「彩り」。
色鮮やかな紅花はそのポイントの1つで、
「女性の健康美をサポート!紅花で作る和漢ハーブ酒」でも
ご紹介した和漢ハーブです。
材料は、どれも比較的簡単に手に入るものばかり。
紅花は、場所によってはスーパーなどでも手に入りますが、
漢方薬局であれば確実に入手可能です。
手軽に使える出来合いの屠蘇散のブレンド内容は、
地域や漢方薬局によって微妙に異なるので、
いろいろ試しながら自分好みのものを見つけるのも楽しいかも。
ちなみに萬屋薬局では、今年ブレンド内容を一新、
薫り高い屠蘇散を作ったそうです^^
金細工が施された小振りなアンティークのグラスにお屠蘇を注ぎ、
仕上げに、疲労回復や老化防止の働きがある[3]と言われている
クコの実を1粒ずつ入れて完成!
また一年健康で過ごすことができますように、
そして、これまでお世話になった方々への
感謝の気持ちを込めながらいただきます。
ー元日や花咲く春は屠蘇の酒 杉風ー
来年もよろしくお願いいたします。
どうぞ素敵な新年を迎えられますように・・・^^
(注)ハーブやアルコールは個人の体質により合わない、
もしくは使えない場合があります。ご使用前には必ずご確認ください。
協力
株式会社 萬屋薬局
〒990−0054 山形県山形市六日町2−3
TEL 023−623−1805
http://www.e-classa.net/yorozuya/
参考文献
[1]林真一郎 池田書店 ハーブと精油の基本事典 P.222
[2]南恵子 All About お正月のしきたり・・・お屠蘇を飲む意味・飲み方
http://allabout.co.jp/gm/gc/301335/
[3]幻冬舎 わたしを整えるハーブのめぐみ P.12
Report & Photographs by
Teiko Nozaki
Herb & Aromatherapy Lab Herb専科 葉月
Herb専科 葉月のFour Seasons Diary