こんにちは!
フォトスタイリング・チーム関西メンバーの
テーブルコーディネート担当のよしおかりえこです。

先にチーム関西よりご紹介した
「ぶらり丹波・春ものがたり」の記事は読んでいただけましたか?
ぶらり丹波・春ものがたり(前編)~やきものの郷めぐり~
ぶらり丹波・春ものがたり(後編)~おすすめ店へご案内~

 

今日はさらに丹波焼をより深く知っていただこうと、
テーブルコーディネーターの私が
丹波焼の魅力をお伝えしたいと思います。

丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方

800年の歴史をもつ丹波焼は、
瀬戸、常滑、信楽、備前、越前とともに
日本六古窯の一つに数えられ、

その発祥は、平安時代末期から鎌倉時代初め
と言われています。

丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方




丹波焼は、窯が開かれてから一貫して
日用雑器を主体に作られてきました。

飾り気のない、素朴で渋みのある形・色合いが持ち味です。

 

丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方

立杭に現存する長さ47mの最古の登り窯(県指定文化財)




 

丹波篠山の風光優美な環境では
鉄分の多く含まれた陶土が採取され、
山の斜面を利用して窯が作られます。

桃山時代までは「穴窯」が使用されていましたが、
江戸時代に丹波焼の特徴とされる「登り窯」が導入され、

同時期に取り入れられた蹴りろくろ
(日本では珍しい丹波独特の左回転ろくろ)とともに、
伝統技術を今日に受け継いでいます。

丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方

丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方
丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方


 

登り窯による焼成は1300度に達する高温で
約60時間続きますが、
その際に窯の燃料である薪の灰が器に降りかかります。

そしてその灰が釉薬と溶け合って変化し、
一品ずつ異なるさまざまな模様や色が生まれます。

これが「灰被り(はいかぶり)」と呼ばれる
丹波焼の大きな特徴です。

このため丹波焼は実用だけでなく、
鑑賞用としても愛好家に広く知れ渡っています。

 

丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方


また釉薬の種類や装飾の技法に変化が多いことも
丹波焼の特徴の一つです。

「丹波七化け」という言葉があるように、
それぞれの時代に生み出された技法を使って、
多彩な変化をとげてきました。

当初は焼き締め陶、桃山時代には灰釉を施し、
江戸初期には赤土部釉という装飾技法が魅力を発揮しました。

江戸後期には黒釉・飴釉が主となり、
幕末には白土による「白丹波」と呼ばれる陶器が
つくられました。

そして昭和53年に「丹波立杭焼」の名称で
国の伝統的工芸品指定を受けました。

現在でも窯元の数だけさまざまな丹波焼があります。

 

丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方


この4つの作品はすべて丹波のものです。

同じ土からつくっているのに、まったく違った風合いですよね。
それに上記でご紹介した伝統的な作品とも雰囲気が違います。

これらは丹波焼の伝統を守りながら、
新たな作風を生み出す若手作家さんたちのものです。

それぞれの作家さんについては、
また別の記事でご紹介したいと思いますので、お楽しみに。

 

丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方



それでは、「どこへ行けば自分の好みの器に出会えるの?」
と思われた方に・・・

オススメなのがこちらの施設。
「丹波立杭焼」産地の中心にある、
丹波伝統工芸公園「陶の郷」

 

丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方



敷地内にある54軒の窯元の作品が展示されている
「窯元横丁」では、
ブースごとに旬の作品が展示販売されています。

店内をグルッと一回りして頂くだけで、
きっとお気に入りの窯元さんや作品が見つかると思います。

窯元の地図ももらえるので、
作品を見て気に入ったものがあればそちらを訪ねてみましょう。

 
丹波焼の魅力とお気に入り窯元の見つけ方



いかがですか?
丹波焼の魅力、感じでいただけたでしょうか?

実際に見て、手に触れて、感じて、器の良さが分かります。
お気に入りの器を見つけるには、やはり産地に行くのが一番!

そこで耳寄り情報!

4月29日(水・祝)~5月6日(水・祝)には、
このやきものの郷で「春ものがたり」というイベントが
開催されます。

立杭陶の郷・兵庫陶芸美術館・こんだ薬師温泉ぬくもりの郷の3館と、
丹波焼各窯元を舞台に、さまざまな催しが企画されています。

「オープン工房」として
普段はなかなか見ることのできない窯元の工房や
伝統技術が見学できたり、
丹波焼独特の登り窯の焼成も行われますので、
ぜひこの機会にご覧ください。

各窯元でも期間限定のカフェや展示など楽しめる内容が盛りだくさん。
やきものの郷巡りで一日過ごせると思います。

ぜひゴールデンウィークにやきものの郷へ、
丹波焼の魅力を見つけに行ってみましょう♪

その際はこちらの記事をガイドとしてお役立てくださいね!



ゴールデンウィークイベント:丹波焼の里 春ものがたり
http://www.tanbayaki.com/event/harumonogatari2015/harumonogatari2015.html



 

撮影:
辻本真奈美
いこママのフォトスタイリング・フォト・パン・おもてなし教室
荒井美保
ペイントから始まる素敵なライフスタイル
撮影:船積優子
西宮・神戸・大阪★お花でハッピーパワー★フラワーレッスン&フォトスタイリング@Hanagumi船積優子

文、丹波焼コーディネーター:
よしおかりえこ
Maison de R@大阪 テーブルコーディネートで素敵なおもてなし