インテリア書家 小川翔月です。
書をもっと身近に、もっとオシャレに♪
モダンな書で個性的な白黒インテリア作りをお手伝いしています。
毎日暑い日が続いていますね。
先日、お世話になった方々から暑中見舞い葉書が届きました。
暑中見舞いにすっかり乗り遅れた私は、
今からでも間に合う残暑見舞いの準備をしています。

年賀状ほど、たくさん出さず、特別感のある暑中見舞いや
残暑見舞いには、手書きがおすすめです。
暑さを過ごす相手の心を少しでも和らげたい、
そんな穏やかで優しい心遣いで書かれた手書きの便りは、
相手の心をほっとさせてくれるはずだから。
とはいえ、手書き葉書は書きなれない方もいらっしゃると思うので、
今回は残暑見舞を書くときの決まりごと、
ちょっと見栄えのする字の書き方をご紹介します。
まず、残暑見舞いを出す時期ですが、
立秋(今年は8月8日)~8月末頃までに出すようにします。
梅雨明け~立秋の前日までは、暑中見舞いを出す時期です。

葉書は、花火や金魚、すいかなど、
夏らしい絵柄のものを選ぶと季節感が感じられますね。
8月末頃に出される場合は、
秋らしい赤とんぼやコスモスの絵柄のほうがいいかもしれません。

残暑見舞いの基本構成が決まっているので、
今回はこんな文面にしてみました。
① 季節のあいさつ
② 時候のあいさつ
③ 相手の安否を気遣う
④ 近況報告、お礼、引っ越しの報告
⑤ 結びの言葉
⑥ 平成二十七年 立秋
書くときのポイント(1)
季節のあいさつは大きめ、文面は小さめの字で
書くときのポイント(2)
文面に句読点はつけない
点がないと読みにくそうなところは、少しスペースを入れて読みやすくします。
書くときのポイント(3)
「お体ご自愛ください」はNG!
「自愛」が、自分の体を大切にする意味で
重複表現になるので、「お体を」は不要だそうです。
これは、私もついついやってしまうミス…。お気をつけください。

次に、筆書きが苦手な方へ。
ちょっと大人らしく見栄えのする字の書き方をお伝えします。
①「残」の8画目を偏より長く、のびやかに書きます。
② ①の書き方にすることでできた空間に「暑」を上に詰めます。
普段の手書き文字で、まとまりがないなと感じたときは、
文字間を少し詰めてあげると、案外落ち着くと思います。
③ 「申」と「し」の間で、一旦、つき直します。
④ 2行目の書き終わりが少し下がるようにバランスを取ります。
③で「し」をしっかりつき直すことで
縦長の「し」が書きやすくなるんです。
「し」の長さで、④のバランスが取れるようになります。
「申し上げます」は年賀状でもよく書く文なので、
この技はマスターしているとお得だと思います。

ちなみに、葉書や祝儀袋など、ちょっとだけ筆書きしたいとき、
わたしはこちらのお道具を使っています。
花陶硯(はなとうけん)といって、有田焼の硯セットなのです。
準備も片づけも手軽にできて、しかも可愛い!
おすすめのお道具です。
付属の筆は、鋒(穂、毛の部分)が短いので、
初心者の方にも使いやすいと思います。
販売店:よしだ書道具店
http://www.u2wa.jp

癖のある字だから手書きはちょっと・・・と思わずに、
ゆっくり気持ちを込めて書くことが、一番のポイントです。
ネット時代だからこそ、手書きで季節の葉書を出してみませんか。
インテリア書家&フォトスタイリスト
小川翔月
魅せるインテリア好きな人が選ぶ世界で一つだけの眺めたくなる書
きれいな字が書けるコツ伝授! 今日から始めるおうち書道
デザイン書道家小川翔月