こんにちは。
ニットカフェ千編工房のままごと師こと、ニット作家のたきせしげこです。

冬は足元を温める。
これは寒い国に共通のようで、
さまざまなデザインのルームシューズがたくさんあります。
靴をはく靴下とはまた違い、
自由にデザインできるのも楽しいところです。

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北欧の編み地にエストニアスパイラルというものがあります。
クルクル輪に編むだけのシンプルで、おもしろい編地です。

6目1段の棒針編みで、
4段ごとに色をかえると、勝手にブロックチェックに見えるという特徴で人気です。

この編地は筒状のものに威力を発揮しますので、足首の部分に使用し、
シューズ部分はかぎ針モチーフでルームシューズにしてみました。

エストニアというネーミングですが、北欧全域で編まれています。
今回は、エストニアの国旗の色、黒白青を使用しています。


エストニアスパイラルは、実は6目1段が1柄の
毎段のレース編みです。

 
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編地(6目)もとてもシンプルです。
 
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これを延々(必要目数)繰り返すだけです。

毎段操作のレース編みは「輪編み」が編みやすく、
「モバ編み」向きです。
4号~5号針 4~5本(または23cm輪針)使用
60目(10柄)32段


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かぎ針モチーフは3段階の四角を編みますが、
どの段階でもつなげて使える3ウェイモチーフです。
やはり、モバ編み向きです。

かぎ針3~4号使用
中細糸 4色(白、黒、青、グレー)


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かぎ針モチーフのつなぎ方です。
中央の完成モチーフを5枚、かぎ針で模様を編みながらつなげ、
最後はVを輪につなぎます(かかと部分)。

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違う編地を接続するときは、
接続する部分の目数をあらかじめ同じに整えるとつなぎやすいです。

エストニアスパイラルは60目
かぎ針モチーフも60目にします(1つのモチーフから12目)。

底は102目
かぎ針モチーフも102目に(1辺のモチーフから17目)。

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あとは目数が同じなので、かぎ針で1対1で目を引き抜き編みするだけです。
接続の仕方はいろいろありますが、今回はこの方法を使用しています。


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エストニアスパイラルは編地の性質上(毎段のレース編み)、
輪編みが適しています。

最近では靴下やアームカバー編みの流行で、
23cmの短い輪針(靴下・手袋専用)や
12.5cmや16cmの短5本針もあり、ペンケースにも楽々おさまり、
モバ編みには強い味方です。
 

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どの段階からでも編み始められて、編みためておける、
モバ編み向きなつくりです。

あまり糸でも、ちょっといいかんじに仕上がります。


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エストニアスパイラルとかぎ針モチーフ編みで、
ルームシューズはいかがでしょうか。



ままごと師/たきせしげこ