こんにちは、スタジオ樹木&フォトスタイリストのかしみちです。
毎年5月に繰り広げられるバラの祭典
「国際バラとガーデニングショウ2016」
今年も100万株のバラと素敵なお庭に会いに行ってきました。
バラ好きの方はもちろん!
そうでない方にも毎年ライフスタイル提案があって
ワクワクする日本最大級のお庭の祭典です。
今年のテーマは、“Parisパリ”。
見どころが満載の“国バラ”、今回はプロのガーデナーに
ショウの見どころとトレンドを案内してもらいました。
*案内役・香川GARDENS代表 ガーデンデザイナー宮本里美さん
第14回国際バラとガーデニングショウ
大賞・国土交通大臣賞「チーム欧州建材」チーフガーデンデザイナー
第15回ウエルカムガーデン作庭
メインガーデンは吉谷桂子さんによる
「ジョゼフィーヌが愛したマルメゾン城のバラの館」
世界中のバラを取り寄せて、庭師に交配させ
さまざまなバラをつくりだしていった「バラの母」と言われる
ナポレオン皇帝妃ジョセフィーヌ妃のお庭が
みごとに会場に再現されています。
フランス庭園らしいシンメトリのデザインと、
漂う香りと、豪華絢爛なバラの花園に ため息〜
つづいて、パリの小路へ。
パリといえばこのお方
ローラン・ボーニッシュさんの
パリの花屋が登場!
表のフラワーショップの裏手に広がる
ナチュラルなローランさんの裏庭ガーデン・・
といった雰囲気の展開が、なんとも素敵です。
ご本人による一日数回のアレンジデモもあり
ファンでなくても見入ってしまいます〜!
つづいて、もう一つのテーマガーデン
「Respect for Nature 」を宮本さんに詳しく解説していただきました。
― バラショウのなかで、一見シンプルに見えるこのガーデンの
ポイントはどこでしょうか?
宮本さん
「『自然へのリスペクト』というタイトルどおり、庭の中から
自然との共存を提案しているメッセージとアイデアが素晴らしいです」
「こちらのアプローチは、
アプローチの下に植えこんだ植物にも風と雨があたるように、
メッシュの素材でつくられています。
植栽も、グラス類に香りのある植物を組み合わせて、
“風が抜けて薫る庭”になるようにうまく植物が組み合わせられています」
―そしてこれはなんでしょうか?
「ミツバチの巣箱なんです。
今、日本ミツバチの保護が必要という声がたくさんあがってきています。
こうして、個人のお庭に巣箱を提案することで
自然にミツバチの保護にもつなげていこうという発想です」
さらにこちらのオブジェ。
「これは、“インセクトホテル”といって、
益虫(ここではドロバチ)の住処を用意することで
益虫が害虫を駆除してくれる自然界のサイクルをつくりだすという
提案です。
イギリスのハイグローブなどでも、こうしたインセクトホテルとなる
オブジェはみられますが、日本らしく竹の筒をつかっているところが
素晴らしいと思います」
自然を切り取ったような庭を再現するアイデアが盛り込まれていて、
個人のお庭から、環境を良くしていこうという
作り手の思いが、デザインと植栽とで見事に実現されているお庭です」
見た人に、テーマに気づいてもらえるようこんなしかけもありました。
そして “国バラ”といえば
楽しみなのが、コンテストガーデン!
今回の大賞はこちらのお庭でした。
テーマ「小屋とにわとりと青い空」
宮本さん
「みんなが大好きなピンクのバラとトレンドのグレーを組み合わせて
こんなガーデンシェッドがお庭にあったらいいな〜 っというのが
上手く表現されていますね」
こんな素敵な小屋が欲しい~!
そして、大賞ではありませんが
宮本さん注目のお庭はこちらでした。
テーマ「フランス人がつくった茶庭」
「これからの和のスタイルが表現されているところ、
洋に偏りすぎずに、モダン庭のテイストをとりいれているところがいいですね!
直線的な構造物と、グラス類の植栽もまさにいまのイギリスらしいデザインなんです」
宮本さん、見どころの解説ありがとうございました!
さあ、次回は“国バラ”の最大のお楽しみ?!
ショッピングができるマーケットでのお買い物と
育てやすくてゴージャスな今年おすすめのバラ品種ををご紹介します。
次回レポにつづく〜
取材・撮影:ママフォト★スタジオ樹木 柏木 路子
案内役:香川GARDENS代表 宮本里美