大阪・岸和田のフードスタイリスト、フォトスタイリストの川崎利栄です。
今日は日々実践しているお弁当づくりの衛生面について
5つのポイントに絞りまとめてみました。


1) しっかりと火を通し、しっかりと冷ます
2) 詰める前にお弁当箱を消毒
3) 水分は大敵!煮汁は入れない、味を混ぜない
4) とにかく保冷
5) 明日のための予防策


順番にポイントを解説しますね。

1)しっかりと火を通し、しっかりと冷ます

ごはんやおかずを冷まさずにお弁当箱に詰めてしまうと、傷む原因に。
細菌が増えるのに適した温度は15~40℃と言われています。
しっかりと冷ましてから詰めることで、菌の増殖を抑えることができます。
作り置きおかずの場合は、そのまま使わず、一度火を通してください。

 

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短時間でしっかりと冷ますにはどうすれば良いのでしょうか?
私が毎日行っている冷まし方をご紹介したいと思います。
まず、平らなバットに温かいごはん、おかずをそれぞれ広げます。
バットに冷気が伝わるようにバットの下に保冷剤を敷き、
ときどき上下を返してムラなく温度が下がるようにします。
時間の余裕とスペースがあれば、粗熱をとった後、冷蔵庫に入れるのも有効です。





2)詰める前にお弁当箱を消毒

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調理器具やお弁当箱の消毒にオススメなのが
「ドーパー パストリーゼ77」という食品に直接かかっても安全なスプレーです。
このスプレーでお弁当箱、蓋を消毒してからおかずを詰めていきます。
お弁当箱に残った水滴が気になる場合は、キッチンペーパーで軽く拭いてください。



3)水分は大敵!煮汁は入れない、味は混ぜない

おかずの水分がお弁当箱に広がると傷む原因になります。
キッチンペーパーを活用して、水分をとりながら詰めるようにします。
水分を吸ってくれる「すりごま」や「かつお節」を使うと
美味しさがプラスされ、さらに水分も出にくくなります。

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彩りにレタスなどを入れたいところですが、レタスは傷みやすいです。
私は殺菌作用のある大葉をよく使います。
洗った後の水分はしっかりと拭き取ってください。
 
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おかずを詰めるときには1本のお箸を使いまわさずに、
おかずごとにお箸を用意するのが理想的なのですが、
洗い物が増えて面倒だ!という方は、
箸先をキッチンペーパーで拭いてから次のおかずを詰めるようにします。
(味が混ざり合うのも傷みの原因になります)。

使い捨てのプラカップや使い回しのできるおかずカップを使い、
味移りを防ぎましょう。

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4)とにかく保冷

通勤・通学途中の気温は高く、どんな環境でお弁当が保管されているのかがわかりません。
持ち歩くお弁当箱には保冷剤を添えて、
気温が大きく変化しないように保冷バッグを利用します。
保冷バッグのサイズやデザインが豊富に揃っていますし、
保冷剤付きのお弁当箱も販売されています。

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100円ショップの保冷バッグを洗い替えとして幾つか持っておくと
保冷バッグも毎日清潔を保つことができますよ。



5)明日のための予防策

お弁当箱を持ち帰ったら、明日のためにしっかり隅々まで洗います。
パッキンの付いているお弁当箱はパッキンも外すことを忘れないでください。
お弁当箱だけではなく、お箸、お箸ケース、水筒、お弁当包みも
洗い忘れのないようにします。

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食中毒は暑い季節だけに起こるのではありません。
「わが家に限って食中毒なんて・・・」と思うのは間違い。

せっかく作ったお弁当。美味しく安全に食べてもらいたいから、
作る側も食べる側も衛生面に気を配る必要があります。
手洗いをすること、
調理器具、お弁当箱が清潔であることも基本です。


1年中、清潔を心がけて、安全なお弁当作りを続けたいものです。



写真・文 川崎利栄