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PIANO SALON OTOHA主宰&フォトスタイリストのOTOHAです。

旬な音楽情報をお届けしています。

前回に引き続き、
各地で上映中の音楽映画をご紹介します。

クラシック音楽映画「天使にショパンの歌声を」

 
第18回ケベック映画賞 最多6部門受賞作 『天使にショパンの歌声を』
★公式サイト「天使にショパンの歌声を」

1960年のカナダ・ケベックを舞台に、
閉鎖に追い込まれた音楽学校を救おうと奮闘する
女性教師と生徒たちの物語です。


女優で若きピアニストのライサンダー・メナードの本物の演奏に加えて、
音楽学校の生徒たちが歌う合唱も全編吹き替えなしで
出演者たちが生の歌声を披露しているというのがこの映画の凄いところ。
特にヴィバルディの合唱曲「メナード」のシーンは、心に残っています。


主な本編使用曲はこちらでご確認いただけます。→★Music List 

たくさんの名曲たちの中から印象に残った3曲をご紹介しながら
この映画の魅力をお伝えいたします。

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1.リスト 愛の夢

届いたばかりのピアノでマザー・オーギュスティーヌが弾いた曲がこの曲。

ピアノ曲としてとても有名ですが、
もともとリストが自ら歌曲として作ったものを後に
ピアノ曲として編曲しました。

この映画の原題は、 La passion d'Augustine(「オーギュスティーヌの情熱」意味。)

本編で明かされるオーギュスティーヌの過去。
彼女の情熱は、やがて「家」である彼女の学校を守ることとなります。
このリストの歌の歌詞には、彼女の想いが潜んでいるように思いました。

リストの愛の夢

2.ショパン 別れの曲

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女優でありピアニスト「ライサンダー・メナード」の弾く
ショパン 別れの曲は、この映画のテーマ曲といえます。

女優そしてピアニスト、ラインサイダー・メナードのこと。

また、スザンヌ役のエリザベス・トレンブレイ=ギャニオンが、
この曲をシャンソンとした「悲しみTristesse」を歌うシーンがあります。
この少女の歌が本当に素晴らしい♪

ショパン 別れの曲~映画

ところで、カナダが舞台なのになぜ、彼女はシャンソンを歌うのか?

この映画の舞台、ケベック州だけがフランス語文化圏なのだそうです。
16世紀にフランス領となり、フランスはカソリック国ゆえに
教会が大きな力をもっていたそうです。
それが、この映画で描かれている1960年、革新的な自由党が勝利し、
教育の舞台でも政教分離という大改革が断交されたそう。

この歴史的背景を知ってこの映画を観ると
よりカソリック系学校の悲哀が理解できると思います。

3.ドビュッシー「家なき子たちのクリスマス」

この映画の舞台となっている学校は、寄宿学校。
様々な場面で、家なき子たちの悲しみが描かれています。

★「家なき子たちのクリスマス」に寄せたドビュッシーの想い

そして、その悲しみを音楽の力で乗り越えていく姿は
大きな感動を呼びます。
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是非、多くの方にご覧になっていただきたい作品です。



文・写真  *OTOHA*  otoha.me


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