わんこ 犬 ブラッシング 基本 トリミング
溺愛犬家、名古屋のフォトグラファー・フォトスタイリストの高山真理です。

前編では、ブラッシングの必要性とお道具についてレポートでした。
後篇の本日は、正しいブラッシングの仕方についてお話を伺いました!

教えてくださったのはDog salon Jupiter 杉浦有佳さんです。正しいブラッシングを覚えて、ワンちゃんに気持ちの良いケアをしてあげてくださいね。

それでは後編のはじまりです!


早速ですが、ブラッシングの正しいやり方を教えてください。
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まずは全身が湿る程度にブラッシングスプレーをかけます。
近くからではなく目に入らないように保護しながら、少し離れたところからシューッと吹きかけてあげます。

スプレーの距離がけっこう離れているんですね!いつももっと近くからかけていました。
少し離れたところからシューッと吹きかけることで、ベタベタにならず満遍なく吹きかけることができます。
この子なら2~3プッシュで全身に吹きかけられるので使用量も少なくて済みますよ。

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次にコームをつかって、毛玉やもつれがないかを確認します。

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シングルコートのプードルなどは全身、ダックスなどのダブルコートの子は、フワフワしていたり毛足が長い場所をスリッカーで毛を割いて行きます。

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毛が抜けやすいダブルコートの子は、ファーミネーターのような抜け毛を抜く道具で丁寧に抜け毛を取り除きます。

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ブラッシングは一気にするのではなく、下から順番に細かく毛を掻き分けながら行います。

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片手で引っ張るのではなく、ブラシを持っていない手で少し抑えながら行います。皮膚が平らになるように手で毛を少し持ってあげるとブラッシングしやすいですよ。

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ファーミネーターではとりにくい毛も、このようなアイテムを使うと取り除くことができます。柴犬などはアンダーコートがとてももつれやすいので、アンダーコート専用のスペシャル毛抜きグッズがあると便利です。プロ用の道具はキングコートというもので、ファーミネーターで抜けるのとは別の毛を抜くことができます。家庭用も市販されていますので、アンダーコートが引っかかる場合は使ってみてくださいね。
最後にコームで毛玉や縺れが残っていないか確認をして、ブラッシングの終了です。

毛玉ができたという話をよく聞きますが、何日位間が空くと毛玉になり始めますか?
これは犬種というより個体差が大きいのですが、大体3日くらいで毛がもつれ始めます。

毛玉ができてしまったらどうすればいいですか?
毛玉ができてしまってから取るのではなく、毛玉を作らないというのが一番大切です。毛がもつれているのを見つけたら、毛を割いてあげるのが大前提です。
それでもできてしまったら、スリッカーで優しく丁寧に毛を割いてあげてください。

毛玉ができやすい場所ってありますか?
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耳の後ろはできやすいですよ。お耳を足で掻いてしまって、もつれるからなんです。だから、耳の所に毛玉ができている子は、耳の調子が悪い子が多かったりするんです。耳が真っ赤になっていたりします。
健康な耳の子も掻きやすいというのもあって、耳のところは毛玉ができやすいんですよ。

ブラッシングをしてあげることで、健康かどうかの確認もできるのですね。
はい。ブラッシングは健康のバロメーターになりますよ。ほかにもおしり、わきの下、しっぽの付け根など。ウンチがついたり、なめたりしやすいからです。

毛玉ができる原因ってなんですか?
お手入れ不足や皮膚や耳などの不調、掻いたり舐めすぎたりして、それが原因で毛がからまってしまうというのが多いです。

最後に、スリッカーブラシなどの毛がからみやすいブラシの簡単な掃除方法を教えてください。
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スリッカーブラシにコームを当てて、シャッと動かせば一度に取れますよ。また、ボタンを押すと毛が取れるようになっているものや、カバーをして使うものなども売られているようです。

前編後編に分けて、ブラッシングの基本をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? 正しいブラッシングを習ったことで、我が家のわんこもブラッシングを嫌がらなくなりました。

また、夏場は特に抜け毛をしっかり抜いてあげると、すだれのような効果になり身体の中は意外と涼しく保てるそうです。サマーカットで丸刈りにして冷えすぎる子には、ブラッシングをしっかりしてあげるだけで涼しく過ごせるので、冷房で冷えたお部屋でも安心とのこと。

逆に抜け毛だらけの状態だと熱中症のリスクはあがるため、お手入れをするのはとても重要だと教えてくださいました。

健康のチェックもかねて、お手入れを毎日の習慣にしたいなと思いました。


ジャパンケネルクラブ(JKC)主催、中部ブロック トリミング競技会 Dクラス最優秀技術賞(第1位)を受賞

取材:写真・文
名古屋/愛知フォトレッスン&フォトスタイリングレッスン
Photo LeLehuno
フォトグラファー×フォトスタイリスト 高山真理