藍染め お手入れ 洗濯 収納
おはようございます。藍染めの本場、徳島出身の徳永真紀子です。2年前より藍染めを始め、夢中になっていろいろな絞りの技法を学んでいます。

日本人の多くの人々に愛される藍染め。藍染めは染めてからの数年は赤味を帯び、色が落ち着くまで5年ほどかかり、繊維の奥に入り込んで深みのある色が定着するのは10年、藍色がいっそう鮮やかに美しくなるには20年かかると言われています。

ところが、
「藍染めって色移りするんでしょ」
「お手入れが大変そう」
といった声もよく聞きます。

基本のお手入れ方法を知っていると、藍染め体験や購入した後役立ちます。

本日は藍染めの基本のお手入れ方法を3つご紹介します。キーワードは、①中性洗剤②陰干し③タンスの中(暗い場所)です。

ポイント1 「中性洗剤」で手洗い

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エ○ールのような、お洒落着洗いで使う中性洗剤を使います。中性洗剤に記されている分量の濃さで洗ってください。

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それではTシャツを洗ってみましょう。初めての洗濯は特に緊張すると思いますが、初回も2回目以降の洗濯も洗い方は同じです。このTシャツは、すでに何度か洗濯しています。

タイマーは、洗濯時間、また色の出具合などの参考に置きました。

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洗剤を入れたぬるま湯に(水でもいいですが、ぬるま湯のほうがいい)藍染め製品を入れ、よく液を生地に浸透させてから「押し洗い」をします。


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途中経過です。こんなに色がでて、大丈夫?! と心配になりますよね。でも、大丈夫です! 初めて洗うときは、もっと色が濃くでます。

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押し洗いを4~5分で洗いは終了です。

洗面器の中はすごい色ですね。これは染めの時についた不要な色や灰汁が洗濯液にでているから。これらの不純物を洗い落とすことで、染めた藍色の色がさらに美しくなっていくのです。

ですから、色落ちはしません。また、仮にほかの白物と一緒に洗っても色移りもしません。

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次は、すすぎです。こちらも洗いと同様にぬるま湯を使って、通常のお洒落着洗いと同じように扱います。

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水が青色ですが、泡立ちが取れたら終了です。風合いよく仕上げたい場合は、ここからお好みで柔軟剤を使ってくださいね。

ポイント2 乾かす場所は「陰干し」で

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藍染めは日に長くあたると、その部分の色が退色してしまいます。直射日光の当たらない、風通しの良い日陰に干してください。

ポイント3 タンスの中(暗い場所)へ収納

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収納場所は、光が入らないタンスの中をオススメします。衣類を畳んだ時の織った部分は、蛍光灯などわずかな光でも退色してしまう場合があります。タンスの中でも、藍製品の上にさらに布や衣類をかぶせるなどして光を遮断することが大切です。

以前藍染めをしていた母は、和ダンスの中に収納していました。

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転勤族の私は、ソフトボックスに収納して、クローゼットにしまっています。

アイロンをかける時は、生地の裏側にかけます。表側にかけるとテカリがでてしまいます。

藍染め製品は、工房などによって取り扱い方法が異なる場合があります。今回ご紹介した情報は、私が染めを行っている徳島県にある「本藍染矢野工場」で教えていただいた内容です。藍染めを購入されたときは、各工房にてお手入れ方法を確認していただくのが安心です。

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せっかく藍製品を買っても、しまったままだと生地の白い部分が黄色く色づくことがあります。それは不要な色、灰汁の色です。黄色っぽい色を見つけたら、熱湯に洗剤を入れて洗うと灰汁が消えます。

藍染め製品は、洗うことで灰汁や不要な色が抜けて本来の美しい藍色になっていきます。着て、洗って、愛用していただくのが一番の手入れとなります。

ぜひ、藍染めを末長く愛用してくださいね。

徳永真紀子
BlogLife in Indigo Blue