
おはようございます。
フォトスタイリストアソシエイションメンバーでお伝えしている、Klastyling「暮らす+スタイリング」を読んでくださりありがとうございます。
本日の担当は、東京・月島で「着付け教室 着物サロン~四季~」を主宰しております、着付師の小川 千裕と申します。
まだまだ寒い日が続きますが、季節はゆっくりと春に向かっていますね。もうすぐお子様の卒業式や入学式をお迎えになるお母様も多いのではないでしょうか。

お子様の晴れの日に、今年はぜひ着物で式典に参加してみませんか。お世話になった方々への感謝やお子様への祝福の気持ちが、着物で出席することでより一層伝わると思います。
着物というと、決まりごとが多いイメージがあるかもしれませんが、卒業式・入学式で押さえておきたいポイントはたった2つだけ。
① 卒業式・入学式はお祝いの式典なので着物も「礼装」の装いで参加すること
② 卒業式・入学式の「主役はお子様本人」で、「母親はあくまでも脇役」という立場を踏まえて装うこと
この2つのポイントさえ押さえていれば、大きく間違うことはありません。
着物の基礎知識はこの辺りにして、今回は限られた手持ちの着物と帯を使って、卒業式と入学式の雰囲気を変えて装うコーディネート例をご紹介します。
卒入園式♪着回しコーディネート

ピックアップした着物は、薄浅葱色(水色とグリーンの中間のような色)の色無地です。
色無地とは、白生地を1色に染めた着物のことを指します。その多くは生地に地紋と呼ばれる柄が織られています。色無地は合わせる帯や家紋の有無により、お洒落着から礼装まで幅広い装いができるのが魅力です。
華美になりすぎないので、今回のように自分が主役ではないイベントではとても便利な着物です。今回はこちらの1枚の色無地に雰囲気の違う二本の帯をそれぞれコーディネートしてみました。
01:卒業式コーディネート

Point
・黒地に鶴亀や宝尽しなどおめでたい文様が描かれた格調高い礼装の袋帯
・グリーンベースで揃えた礼装用の帯揚げと帯締め
卒業式が行われる3月はまだ少し肌寒く、光の質も入学式とは微妙に異なります。また、喜びいっぱいの入学式に対して、先生方、友人、後輩たちとの一時のお別れの場でもあります。
お世話なった方々への感謝と尊敬の想いを、シックで落ち着いた黒地の袋帯で表しました。手元のクラッチバッグも黒で色を統一しています。
卒業式では、洋装のお母様方も黒やグレーのフォーマルスーツが多い印象です。洋装の方とも色合いを合わせるようにすると、着物でも場の雰囲気と馴染んで落ち着きます。
02:入学式コーディネート

Point
・白地に花車の華やかな礼装の袋帯
・桜色と黄緑のグラデーションが入った礼装用の帯締めと帯揚げ
たった数週間の違いではありますが、4月の入学式は日の光もより暖かく、穏やかな春の気候になっています。入学の喜びと新しい出会い、期待に胸を膨らませる入学式には、お母様の装いも明るい華やかな色柄が似合うと思います。
卒業式と同じ色無地でも、帯を明るい色に変えるだけでガラッと雰囲気が変わります。帯締めと帯揚げ、伊達衿にも桜色を取り入れました。

1枚の着物でも、帯や小物などのアイテムを変えるだけで、ここまで印象が変化します。卒入学式の着物や帯は、「必ずこの色や柄でなければいけない!」という決まりはありません。もし帯を複数お持ちでない場合も、帯締め一つ、バッグ一つからでもイメージチェンジできるので、もしよかったら取り入れてみてください。
卒入学式で着られる色無地以外の着物
子供が主役の場面で、お母さんの方が目立ってしまうと、なんだか落ち着かないですよね(汗)今回は色無地をピックアップしましたが、卒入学式で着られる色無地以外の着物をご紹介します。
礼装の訪問着や付け下げ、江戸小紋でも問題ありません。箪笥に眠っているご家族のものでも構いませんので、卒入学式という特別な日に着物を活用してみましょう。
帯の結び方

卒入学式のどちらも帯結びは写真のような「お太鼓結び」が一般的です。こちらの写真は、礼装の袋帯で、お太鼓の部分が二重になった「二重太鼓」というおめでたい結び方になっています。
着物をお持ちでない場合でも、今は1万円前後で草履やバッグまで揃った一式レンタルのサービスもあります。「着物レンタル+地域名〇〇」で検索するとたくさん出てきますよ。
また、着付けサービスのみを利用する場合は、お近くの美容室か、着付師を手配する方法があります。「出張着付け+地域名」で是非検索してみてください。
出張着付けの場合は着付師がご自宅まで出張するので、重い荷物の移動もなく、忙しい朝も安心です♪ 卒入学式の日は予約が集中しますので、お式の日程がわかり次第お早めにご予約されることをお勧めします。

基本的なポイントを抑えていれば、式典の着物も難しく考えることはありません。お母様が着物を着て礼を尽くすことで、ご家族やお子様もきっとお喜びになるのではないでしょうか。
卒業式や入学式がご家族の皆様にとって素敵な思い出となりますように♪
写真・文
一級着付け講師・着付師・着物コンサルタント
小川 千裕
Blog:着物と和の暮らし
Instagram:chihiro_kimonosalon4s
★卒入園式コーディネートはこちらも参考にしてくださいね★

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