ドビュッシー
おはようございます。
フォトスタイリストアソシエイションメンバーでお伝えしている、Klastyling「暮らす+スタイリング」を読んでくださりありがとうございます。

本日の担当は、PianoSalonOTOHA主宰&フォトスタイリストのOTOHAです。

100年前の1918年3月25日は、フランスの作曲家ドビュッシー命日でした。

みなさんは、ドビュッシーと聞いて何を思い浮かべますか?

たくさんの映画やCDにも起用され続けている「月の光」や「夢」の清らかなメロディ?

印象派と言われていたことから、印象派画家のモネの「睡蓮」?


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明るいふわっとしたパステルカラーのイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

ところが、古い束縛から解することを試み、新しい音楽の価値観を生み出した天才音楽家は、二重人格者でジキルとハイドのようだったと友人は回想しています。

そして、この両面を知ることでよりドビュッシーの真実の部分を理解できると思います。

 
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「クロードドビュッシーの肖像 ~マルセル・バシェ~」(『ドビュッシー 音楽と美術―印象派と象徴派のあいだで』便覧より)


「印象主義の作曲者」といわれることをとても嫌っていたドビュッシー。

そんな彼は、クラシック界史上トップクラスの浮気男でもありました。

本日はドビュッシーと関わる女性たちとのエピソードのほんの一部をご紹介しながら、彼の人生の暗い色調の部分を垣間見ていただきたいと思います。

 

ドビュッシーの素顔とは?

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 ドビュッシーが学生の頃、年上の人妻ヴァ二エ夫人という年上の歌姫と不倫しながら、彼の才能に惚れ込んだパトロンのフォン・メック夫人の13歳の娘に手を出し、解雇されるというところからスタートです。

 「亜麻色の髪の乙女」はヴァニエ夫人という年上の歌姫に捧げたと言われていますが、初めて同棲したガビュリエル・デュポンがこの曲のモデルだったという説もあります。

彼の才能を見抜き、様々な内職をして長い間支えたそうですが、浮気によりがガビーは拳銃自殺未遂。「亜麻色の髪の乙女」は、「ゲスの極み乙女」(少し古い。。)と見えてしまいます(汗)

 
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その後、「ノクターン」を献呈したリリーテクシエと結婚しますが、またしても資産家の娘エンマ・バルダックと不倫し、テクシエも拳銃自殺未遂を起こします。

このエンマとは駆け落ちし、その旅の喜びを歌ったのが、人気ドラマ「のだめカンタービレ」でも演奏された「喜びの島」だそうです。

 
ところで、ルノアールのこの作品、ほとんどの方がご覧になったことあるのでは?

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2012年に石橋財団ブリジストン美術館で、「ドビュッシー、音楽と美術ー印象派と象徴派のあいだで」をこの絵を観覧した時に紹介されていたエピソードが心に残っているのでご紹介します。

ドビュッシーは友人の画家「アンリ・ルロール」の主宰するサロンに誘われ、ルノアールの他にも画家のモネ、ゴーギャン、ルドンや音楽家ショーソンなどと出逢います。

 
ルノアールのこの作品のモデルは、アンリ・ルロールの夫人や娘たちです。

 
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(「ピアノを弾くドビュッシーとジャンヌ・ショーソン、ルロール家とショーソン家とともに リュザンシー」ドビュッシー音楽と美術ー印象派と象徴派のあいだで 便覧より)

 
ドビュッシーの女性スキャンダルが明るみになり、社交界の人々が彼の元を去ったそうですが、このアンリ・ルロールの家族だけが、温かく親交を続けたのだそうです。

ドビュッシーは、ルロールの娘イヴォンヌに「ピアノのための3曲からなる『(忘れられた)映像』」を捧げています。

 
この作品展では、ルロール家族の写真も展示されていました。

 
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(エドガー・ドガ「鏡のそばのアンリ・ルロールと二人の娘、クリスティーヌとイヴォンヌ」写真複製「ドビュッシー音楽と美術ー印象派と象徴のあいだで」便覧より)

 
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昨年秋、パリのオランジェリー美術館で再びこの絵に出逢えた時は感激しました。

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(ピアノに向かうイヴォンヌとクリスティーヌ・ロレール ~ルノアール)

 
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「ピアノに寄る少女たち ~ルノアール」

本日、この記事に添えたモネの睡蓮たちの写真たちや美術館をとりまく風景の写真も、その時撮影したものです。

モネの睡蓮もまた、明るいふわっとした色調のものばかりではないのです。モネの絵についてはブログでご紹介しています。
↓ ↓ ↓

 
この絵と似ていて、よく比べられるもう一枚のオルセー美術館所蔵の「ピアノに寄る少女たち」は、以前ルノアール展で会いました。

 
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さて、その後エンマと再婚し、愛娘エマを授かってようやく落ち着いたドビュッシーは、愛称シュシュが3歳の時に「子供の領分」を捧げます。

 
ピアニストでエッセイストの青柳いづみこさん主催 ドビュッシー命日前日コンサートでは、父を亡くした直後のシュシュの手紙と共に晩年作曲された「雪の上の足跡」が演奏されました。

 
現在だったらパパラッチに追いかけ回されそうな人生ですよね。

再びこれらの作品を聴く機会があった時、あなたが心に描く色はどんな色でしょう?

  
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メモリアルイヤーの今年2018年、さまざまな所でドビュッシーの追悼イベントが企画されています。

どうぞ絵画から音楽から、あなたの中にあるドビュッシーの色を感じてみてください。
 

写真と文
OTOHA
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