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窪田千紘とフォトスタイリストアソシエイションメンバーで、毎日の暮らしがHappyになる情報をお伝えしています。
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本日の担当は、東京・月島で「着付け教室 着物サロン~四季~」を主宰しております、着付師・講師の小川 千裕です。
7月に入り、いよいよ浴衣のベストシーズンです。
先月の記事(知らなきゃ損!浴衣姿が綺麗に見える3つのポイント)に引き続き、大人世代の皆様の浴衣姿を格上げするヒントをお伝えできればと思います。
一言に浴衣といってもコーディネートや着方によって印象がガラッと変わります。
最近のトレンドとしては、浴衣を着物風にきるコーディネートが人気です。
雑誌や広告でも見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
なんだか「間違い探し」みたいですが(笑)
どちらも同じ浴衣と半幅(はんはば)帯ですが、雰囲気の違いが分かりますでしょうか?
この着こなしテクニックを使えば、手持ちの浴衣を高見せできるので、いつもの浴衣にちょっぴり物足りなさを感じる方にはオススメです。
少しの工夫で周りに差をつける洗練された大人の装いができますよ♪
◆浴衣を着物風に見せる3つのポイント
もともと浴衣は湯上りに1枚で着ていたものから、最近では外出用のお出かけ着としても定着しています。
浴衣は着物の一種で、大きな違いは、着物の下に襦袢(じゅばん)を着るかどうかです。
浴衣の生地は綿や麻で出来ていることが多いですが、襦袢を着て着物風に装うと、木綿や麻の小紋と呼んでもよさそうです。
また、着物の時によく結ばれるお太鼓結びには、帯締めがないと成り立ちませんが、浴衣の半幅帯は帯締めがなくても結べるものがほとんどです。
本来は浴衣の帯に必要はない帯締めですが、浴衣のおしゃれを楽しむアイテムとしても人気です。
今回ご紹介する「衿・帯締め・足袋」をプラスするだけでいつもの浴衣の表情が変わり、断然着物っぽい装いができます。
それでは、各ポイントを細かく見ていきましょう!
【ポイント1 襦袢の半衿】
見える範囲は少しですが、衿があるかないかで印象が全く変わります。
例えるならTシャツから、衿つきのシャツを着て少しカッチリした雰囲気になるような感じです。
衿を作るアイテムはいろいろありますので、その種類をいくつかご紹介します。
A:夏の長襦袢
絽や麻などの透け感のある薄い生地の長襦袢です。上下セパレートのタイプもあります。
絽や麻などの透け感のある薄い生地の長襦袢です。上下セパレートのタイプもあります。
夏の着物には基本的にこの長襦袢が着られることが多いです。
肩裄(かたゆき・手の長さ)、袖の長さなど、ご自身の体型、また浴衣とのサイズが合っていることが大事です。
正絹(シルク)以外の麻やポリエステル素材は自宅で気軽に洗濯が可能です。
B:半襦袢
肌着に襦袢の半衿がついた簡易的な襦袢。綿素材なのでお洗濯も簡単です。
肌着に襦袢の半衿がついた簡易的な襦袢。綿素材なのでお洗濯も簡単です。
C:美容衿
呉服屋さんで反物を当てるときによく使用する美容衿。
呉服屋さんで反物を当てるときによく使用する美容衿。
浴衣を着た時の見せかけの襦袢の衿とするには便利なグッズです。
このA・B・Cのグッズですが、それぞれメリット・デメリットがあります。
まずは気になる「涼しさ」です。
-涼しい C:美容衿
-普通 B:半襦袢
-暑い A:夏の長襦袢
美容衿は肌に張り付く面積が狭いため、やはり涼しく、比較すると夏の長襦袢はやっぱり少し暑いです。
特にポリエステル素材の長襦袢はより暑さを感じます。
次に着付けの「難易度」です。
-簡単 A:夏の長襦袢
-普通 B:半襦袢
-難しい C:美容衿
美容衿は慣れていないと衿が決まりにくく、崩れやすいかもしれません。
その点、長襦袢や半襦袢は安定感があります。
正統派な着方としてはご自身のサイズにあった「A:夏の長襦袢」、そしてそれに合わせて誂えた浴衣を着る、ということになります。
ただマイサイズで誂えることが時間的・予算的に難しい場合は、カジュアルな浴衣ですし、「B:半襦袢」や「 C:美容衿」でも問題ありません。
3つを比較してみると、初めて衿つきの浴衣に挑戦する場合は、暑すぎず、着付けも難しすぎない「B:半襦袢」がトライしやすいかもしれません。
「半襦袢」で検索すると色々なタイプが出てきますが、必ず「夏の絽の半衿」がついているものをお選びください。
袖は写真のようなレースが付いているもので大丈夫です。
*襦袢の衿の着付け方はこちらで紹介しています。
【ポイント2 帯締めや帯留】
ポイント1の襦袢を中に着るのはちょっとハードル高いな~(汗)という方に簡単でオススメなのが、浴衣を普通に着てから帯締めだけをプラスする方法です。
上の写真では衿を付けずに普通に浴衣を着て、三分紐という帯締めに帯留かざりを通して後ろで結んでいます。
前述の通り、浴衣との時には、実はあってもなくてもいいこの帯締め(笑)
でも一本ラインが入るだけでアクセントになって、着こなしがワンランクアップする感じがしませんか?
家に帯締めは色々あるけど、どれが浴衣に合うの?
という疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますので、代表的な帯締めをピックアップしました。
上の2種類は浴衣にもお使いいただけます♡
◎三分紐+帯留
三分紐は季節に関係なく着物にも年中使えます。基本的に帯留めをつけたい場合にはこの細い三分紐を選ぶようにしましょう。
三分紐を結ぶ際は、帯留を通した状態で前でしっかり結び、後ろに回して帯結びの中に結び目を隠します。
◎夏用の帯締め
夏用の帯締めは透け感のあるレース編みになっていることが多く、見た目にも涼しげです。
このタイプの帯締めを結ぶ際は結び目が前にきます。
×冬用帯締め
3番目は透け感のない冬物の帯締め。季節感を考えるとちょっと暑苦しく見えてしまうかもしれません。
×礼装用帯締め
4番目は礼装の帯締め。訪問着や振袖など格式が高い場面で着用するものです。(裏面が金糸銀糸の場合が多いです)
【ポイント3 足袋(たび)】
衿を付けずに浴衣を着た場合の足元は素足に下駄で大丈夫ですが、衿つきの浴衣を着た時は必ず足袋を履きましょう。
写真のような涼しげなレースの足袋や普通の白の足袋、柄の足袋でもOKです。
衿つき浴衣に足袋を履いた時は、下駄の他、草履でもよく馴染むと思います。
お仕事関係の方とのホームパーティなどでご自宅に伺うときにも、足袋を履いていると安心です。
足袋を履いているだけでキチンと感が増しますね。
今回ご紹介した着物風の浴衣の着方は、6月や9月などちょっと季節はずれの時に浴衣を着たい時にもぴったりです。
衿つきで足袋を履いているだけで寒々しく見えることもありません。
それぞれのアイテムはネットでも気軽に手に入るものばかりです。また、ご実家のタンスを覗いてみると、使えるアイテムが見つかるかもしれません。
何か一つでも取り入れられるものがあると、浴衣のお出かけがより楽しいものになると思います。
の浴衣のおでかけは、着物風に着こなしてみるのはいかがでしょうか?
写真と文
着付け講師・着付師・着物コンサルタント
小川 千裕
Blog:着物と和の暮らし
Instagram:chihiro_kimonosalon4s
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