◆◆◆ 秋の花のアレンジ
◆◆◆ 秋の花選び・・・・・・秋明菊、紫式部、イヌタデ、アメジストセージ
◆◆◆ 手スタイルにとらわれず、自然にのびのびと生ける

秋の野に、そよそよと風にふかれているようなイメージです。
お店にスカビオサが並んでいました。
一般的にお店で目にするのは、
セイヨウマツムシソウ、コーカサスマツムシソウというもの。
自生のものは、青が多いようですが、園芸品種では、純白のスカビオサもあれば、深い赤紫などがあり、とても味わい深いです。
マツムシソウとは、松虫が鳴く頃に咲くことからきているそうです。
そう、ちんちろちんちろ、ちんちろりん・・・・
という歌に登場する松虫です。
自生のマツムシソウは、夏~秋の野に咲く花です。
お店で見つけたスカビオサに、庭に咲く秋の花をプラスしてアレンジします。
スカビオサの色に合わせて、ピンク~紫系の花を選びます。

秋明菊
古くは、中国から渡ってきたものが、
野生化したという秋明菊。
京都の貴船地方に多くあることから、
貴船菊とう別名もあります。
菊とついていますが、アネモネの仲間です。
花びら(がく)のピンク色と質感が、とても上品な花です。

紫式部
もちろん、源氏物語の作者紫式部に例えられて
ついた名前。
清楚で美しい、紫色の実をつけます。
一般的に栽培されているもの、お店で見かけるものは、
「小紫」という別の品種です。
こちらもご覧の通り、とてももきれいな紫色です。

アメジストセージ
メキシカンブッシュセージともいわれます。
アメジストに似たパープル色と、ふかふかの質感が、
この季節のアレンジを盛り上げます。
葉っぱもふかふかのシルバーグリーン。
セージというものの、他のセージのような薬用効果は期待できないようです。
スタイルにとらわれず、のびのびと生ける

千利休が茶道のあり方について教えた言葉「四規七則」のひとつ、
『~花は野の花のように生け~』
そう、スタイルにとらわれることなく、できるだけ自然な感じに花を生けていきます。
花と花の間からは、秋の爽やかな風が通り抜けるようにのびのびと入れましょう。
下の方には、紫式部など枝垂れるものを入れてみたり、
上の方は、イヌタデが跳ねていたり・・・・・・。

最後に全体の姿を見て、整えます。
秋の花は、このような自然な花生けがよく似合うようです。
フォトスタイリング&撮影
フラワーデザイナー 海野美規
http://petitsalonmilou.net/