◆◆◆しっくり手に馴染む
◆◆◆繊細なつげの櫛
◆◆◆お手入れしながらさらに美しい髪へ

京 つげ櫛のご紹介とお手入れ法

髪を梳かした時に静電気が起こることもなくしっとりと髪をまとめてくれるつげの櫛。
古くから髪に良いとされています。
今回はつげの櫛の老舗、十三や (じゅうさんや)
でつげの櫛のいろいろやそのお手入れ法を伺ってみました。

9と4(くし)を足して13という店名なのだそうです。ユニークですね。
櫛の目は、粗いものから細かいものまであり
パーマやストレートヘアによって使い分けられます。
使った際の心地よさにも好みがあるのでお店の方と相談しながら
ぴったりのものを見つけるのがよさそうです。

◇つげの櫛いろいろ

京 つげ櫛のご紹介とお手入れ法

上・ときぐし。櫛の歯と本体に継ぎ目のないタイプ。こちらは輸入物のつげを使用。
中・セットぐし。櫛の歯を本体と接着してあるタイプ。輸入物のつげですが、10年はもつそうです。
下・セットぐし。櫛の歯を竹のひごで留めてあるタイプ。国産本つげで、もちはダントツだそうです。長く使うならこれがよさそう。

つげの櫛といっても用途によって形もいろいろあるそうです。
普段、梳かすには、「とぎぐし」というもの。
梳かした後の仕上げや、ポニーテール、シニヨンなど、きちっとまとめたい時は「セットぐし」がいいそうです。
京 つげ櫛のご紹介とお手入れ法
次に、椿油を使ったお手入れ方法をご紹介します。

櫛に継ぎ目のないタイプは、丸ごと全体を椿油に漬け込むことができます。

京 つげ櫛のご紹介とお手入れ法

100円ショップの容器に丸ごとどぶんと漬け込みます。
2日ほど浸したら、やわらかい布で拭き取ります。
が、せっかくの椿油なので、拭き取る代わりに自分の髪をとかしてしまえば、一石二鳥です。(笑)
その場合、まず毛先を梳かしてから、全体をとかすようにします。
髪の根元や頭皮に油が付きすぎると、ベタついてしまいます。
京 つげ櫛のご紹介とお手入れ法
櫛に継ぎ目のあるタイプは、櫛の歯の部分にだけ、油を染み込ませます。
大切にお手入れして、髪も健康。櫛も長持ち。
お手入れの期間は、2、3ヶ月から半年ごとなど、難しく考えずに思い出した時や、汚れが気になった時でも大丈夫。

椿油は何度も使い回せます。
汚れが気になってきて、自分がいやだなと思った時が替え時です。
椿油は酸化されにくく固まりにくい不乾性油ですが、高温や直射日光は避けて保管してください。
※注意事項
つげの櫛は水洗いしないでください。
高いところから床に落とすと割れてしまうので注意が必要です。 昔は畳の上で座って髪を梳かしましたが、今はフローリングになったことに加えて、日本人の身長も高くなったためです。
フォトスタイリング&撮影
“ジャンクエレガンス”を暮らしに提案する、京都在住のフォトスタイリスト
にゃお(徳田直子)