10月末に展開されたポップアップショップ。
世界中で愛されている英国発のトータルライフスタイルブランド
「デザイナーズギルド」。
暮らしを彩る楽しさを発信し続けています。
1970年、トリシア・ギルドさんによりロンドンで設立されました。
現在は、クリエィティブディレクターとして活躍する
トリシア・ギルドさんが、この秋、12年ぶりに来日。
20年来のファンという、当ウェブマガジンのプロデューサー
窪田千紘がインタビューをしました。
トリシアさんの正式な名称は、トリシア・ギルドO.B.E
O.B.EとはOfficer of British Empire のことで
2008年にイギリス産業界に貢献したということで叙勲し、
与えられた称号です。
同じ年に英国王室からの依頼を受け、ロイヤル・コレクションを発表。
いわゆる英国王室御用達のロイヤル・ワラントとは異なり、
「デザイナーズギルド」は
英国王室からライセンスを与えられた初の企業となりました。
――ウェブマガジン「Klastyling 暮らす+スタイリング」の
プロデュースをしている、
フォトスタイリストの窪田千紘です。
20年来にわたって、トリシアさんから影響を受けてきました。
日本でもトップクラスの、トリシアさんの大ファンの一人だと思います。
ご著書もすべて、ボロボロになるまで読み込んできました。
今日お会いできて、とてもうれしいです。
ありがとうございます。
――働く女性として世界的に活躍されていますが、
もともとの志は、どういうところにあったのですか?
「デザイナーズギルド」は、スモールビジネスからのスタートでした。
最初は、ファブリックから始めて、
ロンドンのキングスロードで小さなショップを開きました。
千紘さんはご存知ですか?
――はい、2度ほど伺いました。
お店を始めてすぐに、フランスから2人の女性がいらして
「これをフランスで扱わせてください」とオファーがありました。
ベルギーから来た男性も、同じように申し出てくれました。
そのとき世界に通用する、と確信しました。
私も家族も、よく海外を旅していたので、
ヨーロッパの感覚というのが身についていたのでしょうね。
最初の展示会はパリで開いたのですが、
ヨーロッパとの取引は、自然に広がっていきました。
当時はまだ、インテリアファブリックスと、それに合う食器や雑貨を
いっしょに並べて見せるスタイルはありませんでしたが、
私は“ライフスタイル”を見せたかったのです。
そこで、ショップでは、私がデザインした生地に、
暮らしに使うアイテムをすべて合わせて提案しました。
まだライフスタイルという言葉もなかったころです。
フォーマルではなく、コンテンポラリーな暮らしのスタイルを
表現したかったのです。
当時からコンセプトは変わりません。
自分の生活に、そのアイテムをどう取り入れるか?
ということを大事にしています。
写真奥のパーソナルソファ(FESTIVAL)
右の2.5シーターソファ(ORBIT)
手前のスツール(BUTTON)
――いまや世界的に活躍されていますが、
女性の場合、自分で成長に歯止めをかけてしまうことが
あるように思うのですが・・・
私は、そうは思わなかったですね。
NEVER, NEVER(笑)。
――ビジネスでも成功を続けられた秘訣はなんなのでしょうか?
ひとつは、独立した企業でありたいという想いです。
クリエイティビティで、私自身を表現する方法を求めてきました。
きちんとしたビジネスをするということと
クリエイティブであるということは、両方とも重要で
バランスがとても大切ですが、
自分にはその両方があったのかな、と思います。
そう言えば、30年前に日本に来たとき、
「私の会社です」とお話ししても
日本のビジネスマンには信じていただけませんでした(笑)。
当時は、イギリスでも同じ状況でした。
女性が会社を経営するということは、あまり理解されませんでしたね。
――私も会社を経営しているので、
クリエイティブと経営の両立というご苦労がよくわかります。
世界的に影響力を広げておられるというのは、
本当に素晴らしいと思います。
グローバルなビジネスはとても刺激的で、楽しいですよ。
――日本人の女性にも「トリシアさんのようになりたい」と
憧れる人は多いですけれども、
仕事とプライベートとの両立はどうされていますか?
女性はもともとマルチタスクがこなせると思いますし、
やればやるほど、それが上手くなっていくと思います。
それから、私の場合は、
とてもいいチームで仕事をしていることもありますね。
とはいえ、やはり仕事とプライベートがぶつかることはあるし、
簡単な方法というのはない、と思います。
できる限りの中で、ベストを尽くすことでしょうか。
>>その2へ続きます
ベンチ(JULEP)
クッションカバー(BELLARIVA)
クレジット表記があるものは、すべてデザイナーズギルドの商品です。
家具類はすべてオーダー対応となっているため、
セレクトする生地によって価格が変わります。
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DESIGNERS GUILD Coordination room
〒150-0022
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TEL03-5725-8078(10:00-19:00 水曜定休)
DESIGNERS GUILD
インタビュー:窪田千紘
撮影:南都礼子
構成:藤岡信代